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05/28/14(水) UCLA Trans-Pacific Symposium A New Horizon of Knowledge 未来が呼びかける知の地平

Opening Remarks
Katsuya Hirano 平野克弥 UCLA
Hirotaka Kasai 葛西弘隆 Tsuda College

Session 1 | The Horizon of Postwar History Spoken from the Future
Chair Kelly McCormick ケリー・マコーミック UCLA
Minoru Iwasaki 岩崎稔 Tokyo University of Foreign Studies
William Marotti ウィリアム・マロッティ UCLA
Hirotaka Kasai 葛西弘隆 Tsuda College
Discussants Kevin Richardson ケビン・リチャードソン UCLA
Wakako Suzuki 鈴木和佳子 UCLA

Session 2 | The Horizon of Critique and Literary Studies Spoken from the Future
Chair Sarah Walsh サラ・ウォルシュ UCLA
Seiji Lippit セイジ・リピット UCLA
Kōji Toba 鳥羽耕史 Waseda University
Jonathan Glade ジョナサン グレード UCLA
Discussants Takano Mariko 高野真理子 UCLA
Jack Wilson ジャック・ウィルソン UCLA

Session 3 | The Horizon of Post-National Thought Spoken from the Future
Chair John Leisure ジョン・リージャー UCLA
Setsu Shigematsu セツ・シゲマツ UCR
Katsuya Hirano平野克弥 UCLA
Ryūichi Narita 成田龍一 Japan Women’s University
Discussants Mariko Tamanoi マリコ・タマ

「未来が呼びかける知の地平」

このシンポジウムでは、未来からの呼びかけがどのように私たちの研究の視座を形作っていくのかを議論してみたい。9・11のテロ、3.11の福島以降、未来をめぐる言説は恐怖や不安のイメージで彩られ、それが持つ多様で開かれた可能性を思考し議論することは困難になってきている。恐怖と不安を煽る政治は、愛国心やナショナリズム、あるいは無制限な経済成長や国家による人権侵害を正常化させ、世界の分断化と暴力化を加速させてきたように思う。それは、未来を植民地化することで現在を支配することであり、今を生きる者たちから想像力と変革への意志を奪い取ることでもある。このような事態にあって、未来という「まったき他者」が私たちに呼びかける声に耳を傾け、それへの応答としてどのような研究活動が可能なのかを考えてみることが必要だろう。研究者の多くは、自らの問題意識が過去と現在との対話から生まれてきたことを深く認識している一方で、未来への応答として成立していることを語ろうとはしない(未来は研究者の「無意識」と言えるかもしれない)。デリダは未来への応答がもたらす新しい現在にメシア的なイメージを見ながら、そのような未来と現在の関係性を「他者の到来」と呼び、今を生きるものに倫理的責任を負うことの重要さを喚起した。国家やナショナリスト、ネオ・リベラリストが未来という他者の呼びかけに耳を塞ぎ、それを横領することで現在を支配しようとする試みに抵抗しながら、私たちはどのような知の地平を創造できるのだろうか。
  • 9:30 am - 5:30 pm
  • 2014年5月28日
  • Charles E. Young Research Library Main Conference Room

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